北海道の方言・いいまわし
北海道には、日本の中でも独特な言い方(方言)やいいまわしがあります。
次のとおり、いくつかの方言と、その意味、会話の例をお伝えします。
最初はわからない言葉もあるかもしれませんが、北海道に住んでいる日本人が、北海道の方言(北海道弁)であなたに
話しかけたとすれば、それはあなたとの心の距離が近づいている証拠です。また、あなたが北海道の方言を使って話した
なら、北海道に住んでいる日本人は、あなたに親近感を強く感じることでしょう。
是非、北海道の方言(北海道弁)を覚えてみてください。
【あずましい】
意 味 気持ちよい 広い
会話の例 「今日は、この部屋で休んでください。」
「いやあ、あずましいわ。」
意味)「今日は、この部屋で休んでください。」
「気持ちのよい部屋で落ち着きます。」
【いずい】
意 味 都合が悪い 状態が良くない
会話の例 「この日の午後は札幌に行く予定なので、ちょっといずいんだ。」
意味)「この日の午後は札幌に行く予定なので、都合が悪いのです。」
【おっかない】
意 味 恐ろしい 怖い
会話の例 「暗い道を歩いてきて、とてもおっかなかった。」
意味)「暗い道を歩いてきて、とても怖かった。」
【おっちゃんこ】(幼い子どもに対して使う場合が多い)
意 味 座る
会話の例 「良い子だから、おっちゃんこして待っていようね。」
意味)「良い子だから、座って待っていようね。」
【がおる】
意 味 弱る (つらいことで体や顔が)やせる
会話の例 「がおった顔して、何かあったのか?」
「大丈夫。暑さで疲れただけ。」
意味)「顔がやせたようだけれど、何か問題があるのですか?」
「大丈夫。暑さで疲れただけです。」
【けっぱる】
意 味 頑張る
会話の例 「大変そうだけど、もう少しけっぱれ!」
意味)「大変そうだけど、もう少し頑張れよ!」
【こっぱづかしい】
意 味 恥ずかしい
会話の例 「多くの人の前で、カラオケを歌うことになって、こっぱづかしい。」
意味)「多くの人の前で、カラオケを歌うことになって恥ずかしい。」
【こわい】 (恐ろしいという一般的な意味もある言葉)
意 味 疲れた
会話の例 「久しぶりに走ったから、すごくこわいわ。」
意味)「久しぶりに走ったので、とても疲れた。」
【したっけ】
意 味 ①そうしたら ②さようなら
会話の例 ①「今日、ホラー映画をみた。したっけ、怖くて、夜寝れなかった。」
意味)「今日、ホラー映画をみた。そうしたら、怖くて、夜に寝ることができなかった。」
②「今日みた映画は楽しかったね。したっけね!」
意味)「今日みた映画は楽しかったね。では、さようなら!」
【しばれる】
意 味 とても寒い
会話の例 「今朝は、昨日の朝よりもしばれて、水道が凍った。」
意味)「今朝は、昨日の朝よりもとても寒くて、水道管が凍った。」
【しゃっこい】
意 味 (とても)冷たい
会話の例 「この水は冷たくておいしいよ。」「(飲んでみて)しゃっこい!」
意味)「この水は冷たくておいしいよ。」「(飲んでみて予想以上に)冷たい!」
【ちょす】
意 味 さわる
会話の例 「この皿は、とても高いなので、勝手にちょさないこと。」
意味)「この皿は、とても高価なので、勝手にさわらないこと。」
【ちょっきり】
意 味 ちょうど
会話の例 「買い物をしたら、1000円ちょっきりだったよ。」
意味)「買い物をしたら、代金は1000円ちょうどだった。」
【なげる】 (投げるという一般的な意味もある言葉)
意 味 (ゴミを)捨てる
会話の例 「今日は燃えるゴミの日だから、集めたゴミをなげておいてね。」
意味)「今日は燃えるゴミの収集日なので、集めておいたゴミを(収集所に)捨てておいてね。」
【なまら】
意 味 とても(強調)
会話の例 「初めてビールを飲んだけど、なまら苦かった。」
意味)「初めてビールを飲んだのですが、とても苦かった。」
【なんもなんも】
意 味 気にしないでください。
会話の例 「あなたの足を踏んでしまいました。ごめんなさい。」
「なんもなんも。」
意味)「あなたの足を踏んでしまいました。ごめんなさい。」
「大丈夫です。気にしないでください。」
【ばくる】
意 味 交換する
会話の例 「良い時計を持ってますね。私のと、ばくりませんか?」
「貸すのは良いですが、ばくるのはいやです。」
意味)「良い時計を持っていますのね。私の時計と交換しませんか?」
「私の時計を貸すのは良いですが、交換するのは良くありません」
【はんかくさい】
意 味 ばからしい、あほらしい(からかうニュアンス)
会話の例 「昨日、列車を乗り過ごして、終点まで行ってしまったよ。」
「寝てたのかい? はんかくさいね。」
意味)「昨日、列車に乗っていたのですが、目的地を通り越して、終点まで行ってしまいました。」
「列車で寝ていたのですか? ばかですねー。」
【~べ、べや、べさ】
意 味 (特にないが、意味を強調する際に使うときもある)
会話の例 「昨日、ジンギスカン食べたべ?」
「うん、すごくおいしかった!」
「また、食べればいいべや。」
「食べたいけど、忙しいから、いつになるかわからんべ。」
意味)「昨日、ジンギスカンを食べましたか?」
「はい、とてもおいしかった!」
「また、食べれば良いのではないですか。」
「食べたいのですが、自分は忙しいので、いつ食べにいけるかわからないですよ。」
【みったくない】
意 味 みっともない、格好悪い
会話の例 「お金が落ちていたから、そのまま自分のものにしよう。」
「そんな、みったくないことはやめろ。交番に届けよう。」
意味)「お金が落ちていたので、そのまま自分にものにしよう。」
「それは、みっともないからやめよう。拾ったお金を交番に届けよう。」
【めんこい】
意 味 かわいい
会話の例 「ほんと、孫はめんこいものだ」
意味)「本当に、孫はかわいいものだ」
【ゆるくない】
意 味 つらい 簡単ではない
会話の例 「私は、毎朝、日本語の勉強を1時間してから、仕事に行きます。」
「毎日!? それは、ゆるくないべさ。たいしたもんだ。」
意味)「私は、毎朝、日本語の勉強を1時間行ってから、仕事に行きます。」
「毎日ですか!? それは簡単にできることではありません。大変立派ですね。」